元金定額リボ払いの仕組みと支払利息の計算方法
みなさん、リボ払いしてますか?
リボ払いは危険だから絶対にしてはダメ!という記事や動画がたくさんあります。それらを見て危険性を理解して手を出さないようにしている方がほとんどだと思います。
しかし、リボ払いを知らないうちにしてしまっている場合もあります。
私自身、そのような経験があります。
ひげの脱毛をしようと決意し、体験脱毛に行きました。体験脱毛が終わり、悪くないと思ったのでその日のうちの契約しようと思い手続きに進みました。
脱毛のリスクや普段のケアやその他さまざまな説明を受けた後、支払いの話になりました。説明事項が多くて、正直面倒くさくなって話を適当に受け流し契約書にサインしていました。
後日、契約書を読み返すと支払い方法がリボ払いになっていることに気づきました。
手数料だけで6万円ほど支払うことになっていました。
すぐに電話して契約を破棄し、事なきを得ましたがなかなか恐ろしいものだと実感しました。
そんなことがきっかけでリボ払いについて詳しく調べてみました。
一口にリボ払いといっても、いくつかの種類があります。
まとめると以下のようになります。
- 定額方式
- 元金定額方式
- 元利定額方式
- 残高スライド方式
- 定率方式
今回は、「定額方式」について詳しくみていきましょう。
定額方式はさらに「元金定額方式」と「元利定額方式」の2つに分けられます。
「元金定額方式」とは、毎月返済する元金が定額に定められている返済方法です。例えば、返済総額50万円、毎月返済額2万円、年率12%の元金定額方式リボ払いだと第1回は以下の計算で総額25,000円支払うことになります。
返済元金:20,000円
支払利息:500,000円×12%÷12か月=5,000円
支払総額:20,000円+5,000円=25,000円
続けて、第2回の支払総額は
返済元金:20,000円
支払利息:(500,000円-20,000円)×12%÷12か月=4,800円
支払総額:20,000円+50,000円=24,800円
となります。
利率は返済時点の残高にかけて計算するので、支払利息は返済していくごとに少なくなっていきます。
返済回数は50万円÷2万円=25回です。
支払利息の総額はどうなるか計算してみましょう。
支払利息は、残高×利率で計算します。ここでは毎月返済なので、利率は年利÷12か月で計算します。
第1回の支払利息は以下のように計算されます。
続けて第2回の支払利息も計算します。
これらを返済回数分計算して、すべて足していきます。
・・・①
最終返済時は24回分返済しているので、残高は50,000-20,000×24=20,000になっていることがわかります。
また、便宜的に返済残高を計算するときに
のようにあえて0や1の掛け算を省略せずに書きました。
ここで、式①を∑を使って記述すると以下のように表現できます。
0.01はkとは関係ないので、∑の外に出します。
さらに∑の性質を利用して計算していきます。
ここで、
は数列の和の公式より、
と計算できます。式④を式③に代入すると簡潔な式にすることができます。
これを計算すると65,000円になります。
50万円借りて6万円以上も利息も払うことになるんですね・・・
ちなみに返済総額、毎月返済額、利率から支払利息の総額を求めるにはこの式を一般化した以下から求めることができます。
ここで返済回数は返済総額÷毎月返済額です。また、利率も年利÷12か月になっていることに注意してください。
この式を覚えていれば、元金定額方式リボ払いで支払いを進められたときにどれだけ利息を支払うことになるのか求めることができます。
ちなみに私はこの式を使っていません。
ざっくりならもっと簡単に計算できるからです。
図を見て頂ければわかるように、元金定額方式リボ払いの支払利息は大体直角三角形になっていることがわかります。この三角形の面積が支払利息の総額なので、三角形の底辺を支払回数、高さを第1回の支払利息に置き換えて求めることができます。
先ほどの例を使うと
となり、だいたいの支払額はわかります。それでも厳密な支払金額を求めたいのなら「元金定額方式リボ払い シミュレーション」で検索しましょう。値を入れると一瞬で計算され、サイトによっては毎月の支払利息も計算してくれるので一番おすすめです。
ここまで、読んでいただければ元金定額方式リボ払いの仕組みがしっかりとわかっていただけたと思います。リボ払いがなんとなく危険だと知っている方はたくさんいますが、実際にどれだけ支払利息が発生するのか具体的に計算できる方は少ないと思います。
具体的に計算できれば、ぼんやりとしていた恐怖に対して明確な対策ができます。今後、元金定額方式リボ払いを勧められてこられれば今回紹介したように計算してみましょう。
また、ポイントをたくさんもらえるからお得になると言われるかたもいらっしゃいますが、そのポイントの総額と支払利息どちらのほうが多くなっているのか比べてみましょう。